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子平進言(しへいしんごん)

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子平進言
● 蔵干論 (蔵干の考え方・黄経角度按分)
 子平(四柱推命)に派閥の存在がある事は、この勉強をしておられる方ならご存知の事と思います。諸派色々な特色がありますが、その一つに、地支蔵干の考え方に大きな違いがあります。ここでは当方が採用している蔵干の考え方について触れて見ようと思います。

 天気予報などで、今日は啓蟄です、立夏です等という言葉を耳にされておられる二四節気(にじゅうしせっき)と言うのがあります。これは、1年を12の節と12の気(中気)を用い、節と気を交互に配分し1年の経過を表してあるものです。当方では、黄道(こうどう・おうどう)を角度で按分する定気法(ていきほう)を採用しています。(図2)
 その起点となるものは、地球から見た、仮想天球上の太陽の1年の経路=黄道と、同じく天空上の赤道との交差点2か所に、0度=春分、180度秋分と定め(図1)、更にそれぞれの区間を15度ずつ12等分し、通算24分割した各分岐点に、12の節と12の気を交互に配分してあるもので、1年の12か月には、それぞれ節と気が一つずつ配分されることになり、この12組の節気を12の形象で順に表したものが十二支月です。

 更にこれらを四季に分配すると、一つの季には3つの節と気が配分されますが、月の切り替わりの起点は「節」ですので、この時点で二四節気の[気(中気)」は考察から外しても差し支えありません。立春の黄経315度の地点から黄道を4等分し、立春から90度ずつ進んで、45度に立夏、135度に立秋、225度に立冬を各季節の切り替わりとされています。なお当方では立春を一年の初めとする説を採用しています。(図3)
立春から立夏までを春、立夏から立秋までを夏、立秋から立冬までを秋、立冬から立春までを冬とし、立春・立夏・立秋・立冬、これらの四立の切り替わりの前に、土旺を配して1年を巡らせ、四立前土旺と称しています。
 これを五行で表わすと、木ー土ー火ー土ー金ー土ー水ー土となり、360度を5つに分けると、72度ずつ(陰陽で2等分すると36度ずつとなります。)、土は72度をさらに4等分し18度ずつに分けて、四っつの立(立春・立夏・立秋・立冬)の前に按分します。

 一年は、先ず立春(黄経315°)から始まり、木が盛んに成り(陽干甲の時季315°〜351°まで)、やがて衰え(陰干乙の時季351°〜27°)、土旺(27°〜45°)に入り、黄経45°で火に切り替わり、火が盛んに成り、火が衰え、土旺に入りを繰り返し、木旺→土旺→火旺→土旺→金旺→土旺→水旺→土旺と巡り、五行のうち土気は、陰支の丑・未月に己土を 陽支の辰・戌月には戊土を配し、蔵干の按分が完成し、この時点で一二支月は不要となります。以上の十干を角度按分すると(図4)のようになります。
 従って、寅・巳・申・亥月の蔵干は、各々甲・丙・庚・壬のみ。
卯・午・酉・子月の蔵干は、卯月を例にとると甲の時季6°と、乙の時気24°にハッキリと差分されます。
 辰・未・戌・丑月の蔵干は、辰月は乙木の時季が12°と戊土の時季18°比率にして2:3に分かれ、以下同じ比率で、未月は丁火の時気と己土の時季、戌月は辛金の時季と戊土の時季、丑月は癸水の時季と己土の時季にこれも明確に差分されます。
 よって従来の蔵干の考え方にある。申月の蔵干に(己・戊・壬・庚)はありえず、庚金のみとなります。また、丑月の蔵干は(癸・辛・己)ではなく、癸水の分野と己土の分野に分かれ、これらが混在することはあり得ない事に成り、この観点からも燥湿の考え方は採用していません。
なお、この蔵干按分は、月柱、日柱、時柱の蔵干の考え方にも適用します。
よって、十二支の蔵干を表記すると以下の様に成ります。
●具体的に四柱の蔵干を決定する場合。
地方時差、均時差を計算して出した真太陽時の生年月日時「2009年6月28日19時10分」の場合。視黄経約96°の位置となります。(図5)
干支歴に書き換えると、己丑年 庚午月 甲辰日 甲戌時となり、蔵干は2009年己丑の6月28日ですから、年の蔵干は癸水の領域、月の蔵干は丁火、日柱甲辰は、19:10なので、辰の蔵干戊土の領域、時柱は、戌時のの辛金の領域となります。
 ソフトで命式を算出すると下記と成り、実際に鑑定で使用するのは、天干と蔵干のみで判断していく事に成ります

2009年6月28日18時37分 性別/男 年齢/0歳
大運交替/約7歳3カ月12日 交替年月/丙年戌月

己 丑(癸) 大運 庚午
庚 午(丁) 7 己巳
甲 辰(戊) 17 戊辰
甲 戌(辛) 27 丁卯
       37 丙寅
       47 乙丑
       57 甲子
       67 癸亥
       77 壬戌
       87 辛酉
       97 庚申
 上記に関連し、大変解りやすいサイトを見つけましたので、ここにリンクしておきます。
何故、蔵干に中期を採用しないのかが更にお分かり頂けるかと思います。
関連項目の時差調整もご参照ください。
(※以下動画の為、表示に時間を要します。)

【新版 中学校理科 2分野 上】
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/index.htm

・ 四期の星座はなぜ移り変わるのか
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/001/01.htm

・ 黄道12星座と地球から見た太陽の1年の動き
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/001_a/nisitop.htm

・ 太陽はなぜ天球上を動いて見えるのか
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/003/earth02.htm

・ 季節の変化はなぜ起こるのか
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/004/jikken.htm

・ 太陽の南中高度と地軸の傾き
http://www.city.itako.lg.jp/ayame/ayame/index/005/koudo.htm
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